第2回 パーソナルヘルス・シンポジウム「ウェルネスと予防のイノベーションに向けて」(2日目)
2日目

■印刷用PDFはこちら(日本医療政策機構)

■開会の辞

b0144534_15145544.jpg石川真澄
(コンティニュア・ヘルス・アライアンス日本地域委員会 代表)
自治体、企業など、さまざまな分野から参加していただきうれしい限りである。幅広い議論を進め、日本でのパーソナルヘルス推進の一助になれば幸いだ。



■パネル討論:
「医療再生」に向けた遠隔医療の可能性

b0144534_15152415.jpgb0144534_15153596.jpgb0144534_15154634.jpg







b0144534_151679.jpgb0144534_15161841.jpg







司会
金子郁容
(慶應義塾大学 政策・メディア研究科委員長/教授)

パネリスト (*発言順)
・梶井英治
(自治医科大学、地域医療学センター センター長)
「これからの地域医療には、各都道府県をあげた支援体制が不可欠」

・村瀬澄夫
(東員病院 院長/三重大学客員教授)
「遠隔医療で、医師という医療資源の有効活用と医師の疲弊緩和を」

・内田健夫
(日本医師会 常任理事)
「へき地・離島の医療対策、医師不足の補完、地域医療格差の是正に有効」

・奈良俊哉
(総務省 情報流通行政局地域通信振興課 課長)
「ICTを活用していかに医療連携を効果的にできるかの実証を手がける」

・増永明
(経済産業省商務情報政策局サービス産業課医療・福祉機器産業室 室長)
「民にも呼びかけ、遠隔医療を支える健康サービス産業を育成する」

【概要】
IT機器の活用範囲が、まだまだ広がると思われる医療界。特に遠隔医療は、医師の偏在、医師不足などの喫緊の問題解決にもつながるとの指摘がめだった。総務省・厚労省・経済産業省の三省合同で、遠隔医療懇談会もできたという。医療現場からも「医療連携の大きなツール」、「医療施設・サービス提供者間の情報共有に有効」などの発言があり、高い期待がうかがえた。


■パネル討論:
「少子高齢化・人口減社会」を克服するためのパーソナルヘルスの将来像

b0144534_15221575.jpgb0144534_15222644.jpgb0144534_15223877.jpg







b0144534_15242013.jpgb0144534_15292913.jpgb0144534_15243284.jpgb0144534_1524417.jpg







司会
山田信博
(筑波大学 理事/附属病院長)

パネリスト (*発言順)
・國定勇人
(新潟県三条市長)
「健康運動教室の開催など運動推進で、医療費の抑制効果を生み出す」

・小澤正彦
(株式会社損保ジャパン・ヘルスケアサービス 代表取締役社長)
「社会保障について、国民に理解を促す教育と国民が参加できる体制を」

・一條宏
(株式会社バイタルネット 執行役員)
「薬局にウェルネスのステーション機能を持たせる事業化に挑戦」

・大下博司
(オムロンヘルスケア株式会社 取締役兼執行役員副社長)
「測定をすることは、運動行為の継続への動機づけになる」

・古川俊治
(自由民主党 参議院議員/慶應義塾大学法科大学院法務研究科・医学部外科教授/弁護士)
「パーソナルヘルスを推進していくためには、エビデンスの積み重ねが必要」

・足立信也
(民主党 参議院議員/医師)
「高齢化社会で有効な保健師が活躍できるためにも医療保険を地域単位で再編すべき」

【概要】
パーソナルヘルスの推進は、国だけでは難しく、地方自治体が加わり、さらには民間企業が参加し、ともに協力し合って、国民と向き合ってこそできるものであると実感するパネル討論だった。特定保健指導事業を継続してエビデンスをつくり、国民と情報を共有化して、国民の健康管理、特に生活習慣病対策への動機づけを形成していかねばならないというのが、パネリストの共通認識であった。


■コンティニュア対応機器・サービスのプロトタイプによるデモンストレーション
デモにより、測定からデータ管理までノーストレスでできることがわかった。コンティニュア対応機器は、どの会社の製品、ソフトも自由に組み合わせて使えるので、自身での健康管理がより身近に行えるだろう。


■基調講演:
健康・医療に関する産業界の期待

b0144534_15261794.jpg北城恪太郎
(日本アイ・ビー・エム株式会社 最高顧問)
「医療に関する、新しいサービス/産業の創造による日本経済の発展と世界への貢献」

少子・高齢化が進む日本は、世界に先駆けて、高齢化社会に必要なサービスや産業を創り出すようなイノベーションが求められる。そのためには、既存の企業の創意工夫とともに、ベンチャー企業を支援・育成し、活用していくことも必要だ。また、イノベーションを担う人材の健康を確保するためにも、治療から予防にシフトして、社員が意欲とやりがいを持って仕事に取り組めるようにすることが重要だ。


■基調講演:
先進予防型健康社会の方向性

b0144534_15264071.jpg近藤正晃ジェームス
(日本医療政策機構 副代表理事)
「今後、必要になる予防への取り組みの主な4つの領域」
先進予防型健康社会として、今後、①費用対効果が高い予防法の速やかな導入、②QOL向上のための施策(たばこ対策、食生活の改善、運動不足の解消など)、③インフルエンザ、医師不足、小児救急など社会緊急課題への対処、④医療関連の産業・雇用創出の4つに着手すべきと考える。


■パネル討論:
先進予防型健康社会における企業の役割

b0144534_15273650.jpgb0144534_152745100.jpgb0144534_15275585.jpg







司会
近藤正晃ジェームス

パネリスト
・松尾嘉朗
(大塚ホールディング株式会社 常務取締役・健康保険組合理事長)
「社員に健康プログラムを導入し、健康に対する医師改革を図る」

・片切寛
(アクセンチュア健康保険組合 顧問/株式会社バリューHR取締役 経営管理部長) 
「健診の結果等を管理するシステムをインターネットで社員に提供」

・川口毅
(全日本労働福祉協会 常務理事/人間総合科学大学 大学院教授)
「健保連には、医療費の情報を活かし治療の評価システムを考えてほしい」

【概要】 
企業がどこまで社員の健康に踏み込むかは、常に議論になるところだ。しかし、従業員の健康管理は事業主の責任であるとの前提を崩してはならないこと、また健保連もそれを認識して厳しい状況に対している様子が、パネリストの発言から感じられた。やはり、ポイントになるのは従業員の自身の健康に対する意識の低さで、ヘルスプロモーションの必要性についての提言もあった。


■閉会の辞
久野譜也
最近科学的に生涯発達し続けられることが証明された。この生涯発達を可能とするためには本人の意欲に加えて、それを可能とする環境整備がポイントである。まさしくウェルネスイノベーションの役割がここにある。


■総括
ウェルネスと予防について日本の取り組みは、まだまだこれから。これから国、地方自治体、民間企業の努力が期待されるところだ。しかし、2日間のシンポジウムで明らかになった最大の壁。それは、国民の健康に対する意識の低さ、自己の健康管理への無関心だ。国民の参加がなければ、ウェルネスと予防の効果は見えない。そうなれば、国民の健康状態は悪くなり、医療費削減効果にもつながらず、産業の活性化も起きない。まずは、国民の意識改革を図り、活動を継続させる必要がある。その動機づけと継続には、IT技術が大きく貢献するであろう。


■開催日:2009/2/3, 4
■場所:国連大学 ウ・タント国際会議場(東京都港区)
■主催:コンティニュア・ヘルス・アライアンス・筑波大学・日本医療政策機構
■協力:インテル株式会社、大塚製薬株式会社、オムロンヘルスケア株式会社、株式会社損保ジャパン、株式会社つくばウエルネスリサーチ、(50音順)
■後援:総務省
(登壇者名・写真:発表順、敬称略 写真撮影:工藤哲)
[PR]
by hpij | 2009-04-28 18:00 | 医療政策関連
<< 第2回 パーソナルヘルス・シン... 第6回医療政策クラークシップ「... >>